9月のFlyFishing
子供の為の釣場探し・・長流川支流三階滝川 我が息子の釣デビューが近づいてきた。もちろん釣堀での釣りデビューはすんでいるし、5歳くらいにキャンプ場の川ではなぜかフライで虹鱒をヒットさせているので、釣場デビューと言うのも変な話なのだが、今回は一人で準備をして一人で釣りをする。そういう意味でつりデビューとなるのだ。 悩みは何で釣をさせるか?つまり釣り方、僕はフライしか釣をしたことがないと言うわけではないが、子どもの頃にはそれこそ柳の木にテグスを結びセイゴ針をつけて餌は石の裏の川虫。これでヤマメがイヤになるくらい釣れたものだから、釣などと呼べる代物ではない。その時の記憶を頼りにしても、息子にこれを揃えれば釣へ行ける、と言い切る自信がない。そこで某釣具店へ行くのだが、行くと、フライにしようかなぁ、ルアーがよいかなぁ、やっぱり基本は餌でしょう。いやいやへらぶな釣もいいなぁ・・結局はそのまま帰ってきてしまう。 いざとなればルアーはあの方たちへ相談して、餌はこの人に相談しよう、と決めてしまえばあとは何処の釣場へ行こうか?となるわけだ。この時期はアメマスやイワナは産卵期になるから、管理釣場のあそこやココやこれもどうか?それよりも本格的な川を探してみようか、となった。心当たりは虹鱒河川。そうとなれば昔よく通った三階滝川なんて長靴でも行けそうだし、岩も大きく歩きやすい、放流ながら色々な鱒がいて面白そうじゃないか。と言うわけで事前調査・・・あたりまえですよ、人の多い川は鱒だってしっかり教育されていますから、難しいし、第一いないかも知れないですからね。しっかり鱒の存在を確認して、釣にならなければ、どこか違う、近くの尻別川水系か。と言いつつ出撃しました。
この時期は水量が減少して、とても歩きやすい。反面鱒の居場所が特定してしまうので、釣りとしては難しいような気がする。特に人の多い川はなおさらだろう。長流川から白老方面へ向かって最初の橋。すでにFFが1名釣り上がってゆくのが見えた。失礼して背中越しにカメラを構えた。さらに上ってゆくと有明橋に出る。僕が好きだったのはこの流域で、ここから釣りあがってもよいし、下っても良い。もともとこの川では、誰でも釣るポイントには鱒はいないのだし、竿抜けと呼ばれるポイントにしか鱒はいない、決して悲観するのではなく、そういう川なのだ。だから人が入った後でもあまり気にしないで釣をすることが出来る川なのだ。 どちらかと言えばTVなどで見る「内地の釣」を想像するとよいだろう。ここぞと思うポイントは粘って流す、何度でも納得するまで流す。時にはティペットサイズやフライサイズを変えて流し続ける。根負けした鱒が神経質そうにフライを吸い込む。長いティペットをゆっくし大きく合わせると、手元には小気味良いバイブレーションとテンポの良いジャンプで楽しめる。 僕個人としては、無感情に釣をするだけの川なのだが、きっと子どもたちは大きな歓声を上げながら、釣場を歩くことだろう。そう子どものころはそれで良いのだ。釣は楽しむもの、考えるのはもう少し大人になってからで良いのだ。 釣れるのは虹鱒とブラウン。昔はイワナやアメマスもいた。僕が通った頃はアメマスと虹鱒がメインだったが、同じくよく通う連中が放流したブラウンがどんどん増えて大きくなって、何時しかイワナやアメマスは見なくなった。もしかするといるのかもしれない、今回もそう願いつつイワナのポイントを流しても、出るのはブラウンだった。
今回のアベレージは25cmくらいだったから、サイズは昔に比べてやはり小ぶりと言う印象だ。一般的な瀬からも30クラスのブラウンや虹鱒は普通に釣れた川だけに、C&Rが進んでいる割には、少し期待はずれな気もした。が子どもに遊んでもらうポイントは、大体の目星がついたので、少し上って見ることにした。 橋の上のカーブを曲がって直線部分を見た。あの頃に比べて少し開けている川原と太い木が少なくなっているような気もした。川石の泥は、鉄砲水によるものか開発によるものかは判らないが、下流域は間違いなく道路工事の影響だろう、ゴロゴロ大岩を置いてはいるがつまらない流れになっている。
飽きない程度に釣ができてアベレージが25cmであればまずまずよい釣川ではないだろうか。釣り人の数に比べて、鱒が釣れる良い川は少ない。山岳渓流や秘境じみたパラダイスで釣をするのは大人の持つ欲以外の何ものでもない。移動手段の限られる子どもたちが子どもたちだけで楽しめながら釣をする川が住んでいる近郊ないのは、さびしい限りだ。僕が子どもの頃にあった、泳げて釣ができて焚き火が出来るような川が身近にないというのが都会の証、と言うのはこれまたさびしい気がする。 何時もの事ながら晴れ晴れとしない、どこか釈然としない気持ちのまま脱溪地点へと来てしまった。藪から道路へと出る。舗装された道を車が行過ぎる。僕は空を見上げながら、いつしか口笛を吹いていた。次回僕はススキの穂が揺れる川べりを息子と口笛を吹きつつ歩こうと思う。 |