11月のFlyFishing

11月18日 音別川のFlyFishing

 

Today'sFishingData

河口

使用ロッド:Orvis TLS 12.6f7番3P
使用ライン:ShortHeadSpyWF6F
リーダーティぺト: 3X12fcut+3X6f
フライ:オリジナルビーズヘッドマラブーストリーマー8番

使用ロッド:Orvis PM10 9f5番4P
使用ライン:WF5F
リーダーティぺト: 3X8f+2X4f+3X4f
フライ:オリジナルビーズヘッドマラブーストリーマー各サイズ各色


夜半のパーキングエリアは霙交じりの冷たい雨が降っていた。夏には止めるスペースすら探したほどなのに、今日止まっている車はわずか2台。ラジオから流れるニュースでは行きたい地域の明日の天気は雨。襲ってくる睡魔と雨予報は、これよりさらに向かうべき東の湖へのルートを遮断してしまうには十分だった。ライトを消した車内で「明日は釣りは出来ないかも」そう思いながら深い眠りについた。

携帯電話の着信音で目を覚ました。わかり易いアドレスには”この手”のメールが時々届く。PCメールはドメイン指定をしているので、買った直後よりは少ない。こんなメールでも目覚まし代わりに役立つこともあるのだなぁ、そんなことを思いながらカーテンを開た。真っ暗な駐車場に大粒の白い雪が舞っていた。着替えを済ませて暖かくなった車を東へドライブする。向かう先は東の湖ではなくて音別川だ。時折空が怪しく光る。昨日の予報で伝えていた雷予想は正しいようだ。

音別川の河口には一台の車も止まってはいなかった。この数週間の”よろしくない釣果”とこの天気では余程のすきモノ以外はこないだろうなぁ、そう思った。とりあえずガスでお湯を沸かしてコーヒーを入れた。霙から変わった粒の大きな雨がフロントガラスを叩いている。

二杯目のコーヒーを飲んで、車から出て河口の流れに目をやった。左奥の河口は開いていて水の流れはある。色も適度に濁っていて、雰囲気はよい。しかし肝心のライズが見当たらない・・・ともかく準備をして釣りを始めた。釣り始めて5分後くらいに右奥で大きなライズがあった。一応は”いる”ようだ。車が一台河口へ入ってきた。一つ二つと数えられライズが河口へ向かって流れてゆく。キャストしたフライが沈むのを待ってリトリーブをはじめると、ドンと感じるあたり。ダブルハンドをリフトすると頭を振るしぐさがライン越しに伝わる。サイズはそれほど大きいものではないが、河口の鱒だけあって引きはよい感じだ。ランディングしたのは40くらいの痩せ型の降り個体。そして静かにリリースする。

隣の釣師はダブルハンドでルースニングをいている。音別川で最も多い釣スタイルだ。底の起伏があって深い部分に潜んでいるアメマスを釣るには、このスタイルが適している。シンキングラインでは、底に沈んだ木や根にフライをとられることが多い。流れが早く、砂底であれば釣になるかもしれないが、ソフトでスローなリトリーブが効果的と言う意味合いからもシンキングはあまりよい釣果を得られないと、私は思っている。私のスタイルはフローティングラインに長目のリーダーティペット、所謂ちょっと前に流行った(笑)LLニンフィングとでも言うのだろうか。底を静かにリトリーブして、鱒にナチュラルな捕食活動をとらせるスタイル。

大きめの浮が沈んでロッドを大きくあわせる釣師。ティップのバイブレーションが、結構なサイズだと告げている。今日は対岸から3mくらいのところに鱒がいるようだ。私も彼も3本のアメマスを釣り上げたが、期待している大きな鱒は釣ってはいない。釣り人が4名に増えていた。そのうちの一人は帯広の釣仲間だ。「昨日は音別橋の例の溜りによいサイズが溜まっていたよ」と囁いて彼は奥のポイントへ向かった。雨は時々強く降っていたが、空は幾分明るさを増していた。

堤防沿いには1台の車が止まっていたが、目指すポイント付近に人影はなかった。タックルを5番のそれに変えて、ルースニング用のインジケータをつけたが”モヒカンりんご”ではない(笑)。リーダーは3Xのティペット部をカットして新たに2Xのティペット、3Xのティペットをつなぐ。全体の長さは16Fくらいだろうか。こういった溜りのアメマスを狙う場合、ティペットの太さはあまり関係がない。インジケーターやフライ、時にはスプリットショットの重さと言うファクターはアメマスに十分にその存在を知らせることになる。視認性が釣師にもアメマスにも必要なのだ。大物がかかることを考えた場合、ライン切れを回避するほうを優先するほうが賢明だろう。フライは太いトルクのある流れでは大きなものが有利だ。エッグを使う場合は・・・エッグは使ったことがないのでコメントは避けよう(笑)・・テイルの存在も結構必要でシャンクの短いフックに巻いた8番と10番のオリーブ色とチャートリュース色をボックスから取り出した。

一投目からアメマスはヒットした。それも結構なサイズだ。ラインをリールに巻き込んで対応しているが、あの狭い流れで奥へ深く沈もうとするアメマスはドラグを鳴らして逃げる。満月のようにしなったロッドティップを見て、口元はだらしなくニヤついているだろう。しばらく釣ってみて、なんとなく流れの状況と鱒の動きがわかってきた。どうやら大きな鱒は、瀬の終わりの深場に溜まっているようだ。ボロボロになったフライをオリーブの8番に替えた。ティペットも新しい3Xに替えた。そうしてこの日最大の70cmを二本そろえた。先週より目標だった75.5cmには届かなかったが、満足できる釣果だった。3時間も過ぎるとさすがに鱒は食い気を失う。もちろん流すフライを見切るようにもなるし、日が昇れば移動するものが増えてゆくからでもある・・・そうこれからは瀬を釣る時間のだ。

川西橋に着く時間にはすっかり雨も上がって、日が射している。橋横の駐車スペースに車は止まっていない。橋上から眼下を見ると、音別らしい溜りがある流れはなくて、全体がチャラ瀬気味の”味気ない流”れが広がっていた。いつもの上流への移動も考えたのだが、まずは気になる場所を釣ってからだ。その気になる流れは橋上200mくらいにあった。隠れる木やエグレのない瀬の終わりのV型のスリット、そこから続く50cmほどの水深の早瀬が50mくらい続いている。膝下位の流れの上流側に立ちこんでスリットのある奥の岸際へキャストする。ラインがターンしてスリット付近でもまれるあたりでリトリーブする。大体が”ゴン”というひったくるような明確なあたりで食ってくる。スリットの奥深くへ潜ろうとするアメマスは強い。ロッドは大きく曲がっている。何とか浅い瀬におびき出して、上流へと走らせる。ゆっくりティップを上げて後ろからネットへおびきいれる。黄茶色の石底とよく似た金色のアメマスは阿寒湖のアメマスを思い出させた。

ウェットな釣り方とルースニングで今シーズン最大数(おそらく)を釣り上げた。この流れにいったい何十本のアメマスがひしめき合っているのだろう。溜まっていると言うのではなく、流れに付いていては、更に上流へ目指そうと言う個体のなのだろうか。白く大きな斑紋のものもいれば、ピンクの産卵個体もいる。サイズもまちまちで20cmから60まで幅が広い。溜りであれば平均的なサイズが釣れるのだが、この流れは最後までその平均が捕まらなかった。すれることなく釣れ続ける流れを後にしたのは午後1時だった。疲労感が心地よいのはカラフト以来だろうか。