10月のFlyFishing

10月1日 音別川のFlyFishing・・・アメマス釣り

FishingData

河口

使用ロッド:Orvis TLS 12.6f7番3P
使用ライン:WF7F
リーダーティぺト: 3X12f+3X5f
フライ:オリジナルビーズヘッドマラブーストリーマー8番&12番

使用ロッド:Orvis PM10 9f5番4P
使用ライン:WF5F
リーダーティぺト: 4X12f+5X5f
フライ:オリジナルビーズヘッドマラブーストリーマー10番


昨日の夕方、フライ釣師の釣った鱒をネットへ入れた。正確には釣ってしまった”秋味”なのだが(笑)。本州から来ている彼は喜び画像へ収めリリースをした。そんな彼と北海道の釣場の話を30分ほどして別れた。翌日は音別川の河口と中上流を釣る予定なので、早めに釣りを切り上げて車中泊の場所へと移動した。不覚にも2時起きの体は数本のビールで深い眠りに落ちていった。


4時30分、河口は濃い霧に覆われていたが、その中にピンクやブルーの蛍光色の浮が釣師の心さながら空中を飛び交っていた。放り込まれた浮の大きな音と共に河口の水面が炸裂している。しかしいつも聞こえる歓声や異様な賛辞の声は響いては来なかった。やはり、彼らも”不調だなぁ”と呟きながら一人二人と闇から抜けてゆくのだった。


違法な釣師が減ってきた頃を見計らって河口で昨日のポイントへ入って・・・と言うよりもいつものポイントへは”まだ”入れない・・・釣り始めた。4本を静かなリトリーブでキャッチした頃、昨日の釣師がやってきた。彼もまた海岸の駐車場所を宿としていたのだ。


雑談をしながら釣りをしていたが、日が昇ってからは”あたり”も遠のくばかりだった。”そろそろ移動かなぁ”一人言い放って車に乗り込んで中流を目指した。各ポイント周辺には車が止まっている。たどり着いたのはチャンベツ付近。橋寄りには、1台の車と下手の岩盤にも2台の車が入っている。見上げる高い空はまさに秋晴れ、楽しい釣りの予感がした。


アメマスが溜まっているような場所を見つけてはインジケーターを付けた4X をキャストして、釣り降った。途中で出会ったルアー釣師数人から、ブロック際の”食わない大物アメマス”の存在を聞かされた。そのポイントは不規則に並んだブロックの中にあった。太く黒い線が枯葉色の川底に何本も横たわっている。先頭は流れの中に入っていて、その位置は不明だ。私はこういう場合はなるべく先頭の鱒から釣ってゆくことにしている。なぜなら先頭にはもっとも活性が高く、大きな鱒がいると確信しているからだ。後方の鱒を釣ってその場所を荒らしたくないとも考えてるし、何より自分はせっかちだ(笑)。勝負は早いほうが良いに決まっている。


5番9フィートのロッドは4X12フィートの先にインジケーター、そこから5Xを今回は1.5mつけている。フライ先行であれインジケーター先行であれ、斜めにぶら下がった状態でフライは鱒の鼻先を掠めて行く。浮かんでいても沈んでいてもインジケーターが止まれば鱒がかかった合図だ。ロッドを立てると、やや大きめのバイブレーションが伝わってきた。首を振るアメマスはしっかりと口を使っている。リールファイトの数分後にキャッチしたのは55cmのメスだった。


食い気のある群れであれば、一つのポイントで沢山の鱒が釣れるが、ココはそうではなかった。2本目までの順調さが嘘のように、湖底にへばりつく影はほとんどが動かなくなった。産卵前の全く食わない状態、とでも言うのだろうか。それでも何とか3本目をヒットしたが、これは相当に手こずった。それもそのはず、口ではなくて、鰓蓋付近にかかっているのだ。つまりはスレなのだ。60を超えた魚体のスレは相当にきつかった。


この時点で気がつくべきだった。その後釣れた4本目はさらに膠着した状態の釣りとなってしまった。下流の瀬へ走ったり、ブロックへ突進したりと止めるすべがなかった。相当な大物なのか?と思っていたが、ネットインを手伝ってもらったルアー釣師に言わせると、頭にフライが刺さったスレだということだった。彼が背後に回りネットを差し出すと大暴れし5xを切って流れに戻っていった。

 


このポイントでの釣りはストップした。フライにしろルアーにしろ、鱒が整列して川底にいる場合で食い気がないときは速やかに釣りはやめるべきだなのだ。なぜなら不用意なキャストで鱒を”引っ掛ける”結果になるからだ。これはルアーだけでなくフライにも当てはまる。釣ったのではなく釣れてしまった、ひっかかってしまった、と言うのはもはや釣ではない。


すこし下流へ降ると、下って行くルアー釣師と上ってくるルアー釣師の姿が見えた。私は元来た岸際を静かに釣り戻ってゆくことにした。再び先ほどのポイントへきたときルアー釣師へ声をかけた。”どう、釣れた?”・・・”ぼちぼちですよ”相手も私も同じような挨拶を交わしている。状況を聞くと瀬中心に鱒が入っているとのことだった。”瀬?”言うほどにしっかりと瀬で釣っている。再び彼らと話をしたのは、ガンガン瀬が続くさらに上の流れだった。対岸へキャストされたショートロッドが大きくしなって、膝くらいの水深では、大きな尾鰭のアメマスがのたうっている。62cmあったということだ。


そこでしばしの談笑。今回はともかく出会う釣師と楽しい話をしている。フライの場合はポイントが似てしまう為に、話をする機会が少なくて、ポイントがかぶらないルアー師とは話が出来るのね。だが決して”ポイントがダブらない”と言うことはないのである。この時期のアメマスポイントはトロッとした流れの深みや瀬の後のプールを想像してしまうが、日中の釣ではアメマスは空気の美味しい早瀬に入っていることが、多い。特に瀬に入っているアメマスは貪欲でフライやルアーを追いかける。つまりは活性が高い、ということなのだ。


二人のルアー釣師から、当たり前なのだが忘れがちなこの時期のポイント選びと釣り方を教えられた。さらにはアメマス溜りへルアーやフライを放り込んでは、スレを誘発する釣師が増えているとも指摘する。私同様に無知がゆえにそうしてしまう場合もあるだろうが、多くの場合は確信犯といえるのだそうだ。

とは言えこの時期の早瀬は水量も多くないので、イメージはサイトフィシングに近い。ライズはもちろん、魚影などを探してはキャストしてゆく。やる気のあるアメマスはどんどん出てくる。サイズは産卵個体に比べて小さいのだが、瀬でのファイトは強烈で面白い。


当然こんな流れは岩周辺から下の白波が切れるまでがポイント。この区間では10本のアメマスが出てきた。人が多い川でアメマスは岩ノ裏や横に定位している。底で動かない場合や岸際に定位している場合も多いので、一度はキャストしてから歩くようにしたい。着水と同時に食ってくる場合も多かった。


そしていつの間にか釣師の背後には”白い悪魔”が座り込んでいるし(笑)・・・彼のことはEpisode »に記載している。釣れるたびにアメマスを追い回しては咥えようとする。食べようというのではないが遊ぶにしてもアメマスにとっては迷惑な話だ。


とても人懐っこいこの犬は、釣が大好きだ。もちろん釣師も大好きなのだ。熊出没情報が多い、この地域の頼もしい案内役でもある。


サイズの割にはどっしりしているアメ鱒が多い。”60アップがアベレージ、まれに70や80が釣れる川”、などと言う話も嘘ではないが、概ね40前後が多いはずだ。釣るポイントによってはこの40cmが60アップより面白く感じることができる川でもある。


「人が多いですよねぇ」
「入る(釣る)場所がなくてねぇ」
「食わないですよねぇ」
多くの釣師がそう言っていた。
だが人がどんなに多くても、渋くても、釣る場所は沢山あると言い、しっかり釣り上げる釣師も存在するのも事実だ。
音別川・・・技術が必要なアメマス釣場はそこに集う釣師も素晴らしい心と技術の持ち主だった。


»Topic's Top