9月のFlyFishing9月30日・・阿寒湖と音別川のFlyFishing・・遡上産卵
早朝の阿寒湖、私の車がけたたましい音を立ててフィッシングランドへ滑り込むと、意外にもそこには3台の車が止まっていた。窓は白く曇っている。釣師達はまだ、まどろみの中にいるのだろうか。東の空が白み始める頃、スタッフがやってくる。今日は私のほかに2名が尻駒へ入る予定だ。 靄の中で僅かなライズ音を聞いた。が湖面に広がるライズは期待していた、ワクワクするようなものではなかった。準備をしてインレットの先へ立ちこむ。ライズは遥か沖合いの梅花藻層のその先で起こっている。幾ばくかの期待と共にダブルハンドをキャストし続けるが、むなしくも泳いでくるストリーマーを替える気にはなれなかった。 背中に不機嫌な汗を感じながらハンドルは道東の海岸へと向けられた。やはりなんとしてもアメマスの顔が見たいと思った。アメマスフリークがアメマスを2週間も感じないのは不自然だと思う(笑)。数時間後に車が着いた場所は音別川。茶路ではなく音別が良いと思った。以前はまるでホームリバーのように通っていた川がそこに流れていた。
河口は日中とは言え、あまりに少ない釣り人に拍子抜けさえ感じた。だがその意味がすぐにわかった。鱒はもちろん、この時期になると河口を占拠するアキアジのライズすら少ないのだ。春が寒くて夏が暑い今年は、月の感覚がひとつ後ろにあるようだ。もっともその影響でカラフト鱒の釣が9月後半でも楽しめたのだから、なんとも皮肉な話だ。もしかするとアメマス本番はもう少し後なのかもしれない。
夕暮れ・・未明2時から起きて、走り回っている釣師は早々と釣を諦め、今日の宿へ向かおうとしている。着替えをしていると釣り続けているフライ釣師のロッドが大きく曲がった。この曲がり方、走り方はどうやら外道・・”秋味”ではないだろうか。数分後に岸に横たわったのは80近い、光のある”秋味”だった。そんな彼としばし談笑ののち釣場を後にした。彼とはどこか同じ釣師の匂いがした。
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