そろそろ食性に変化が現れても良い頃だ。後志利別川のサケ稚魚も河口へと降っていることだろう。そんな思いで巻いたサケ稚魚パターン・・は入っていない(笑) フライボックスを適度な間隔で埋めているのは(要は隙間だらけってことね)オリーブのマラブパターンばかりだ。シンプルな考え方で釣ができると言うのが北海道の釣、私の考え方だ。
今回は相方が独りいる(笑)、1年に数度しか二人で釣に行くことは出来ないが、いつでも気心が知れた釣が出来る、北海道釣行記の管理人Yasu師、彼はルアーで鱒を狙う。
今回の釣行ルートを紹介しよう。
利別大橋の上下のポイントを探って、豊田橋の上流のポイント、サケの棚場は対岸側からアプローチ、さらに下って真駒内川の合流点下流を釣る。その後は島牧コベチャナイで仕上げをする予定だ。
午前6時少し前に到着したが、他の釣り人はいない・・土曜日なのに誰もいないというのも寂しいが、おそらく前日までの天気を見る限り、増水した河川と濁りが予想できただろうし、島牧や熊石の海アメとサクラ狙いが多いのかも知れない。
水温も低く気温に至っては車の温度計は0度をさしている。準備を始めて春色に変わりつつある雪原を歩いてポイントへ入る。例年に比べて対岸のえぐれが少なく、全体に浅いような感じ。アメマスが溜まるポイントがなくなっているように思えた。結果は案の定、あたりもかすりもない。二人で釣下ってみても鱒の反応はなかった。切り上げの早い二人は次のポイントへ移動する。利別大橋下流には本流竿の釣師が一人。「本流釣師っていうのはカッコいいよね」二人して意見は同じ。数年前にアメマス狙いの音別や茶路の河口にも長い本流竿の釣師がいたのだが、いつしかその姿も見えなくなっている。釣場をフライかルアーが占領して彼らの釣る領域を脅かしているのかもしれない。多くの釣り人が色々な釣り方で川にいる。これはすばらしいことだ。もちろんギャング張りなどの引っ掛けは釣とはいえないのでご遠慮頂くが、釣はすべて文化的な背景に根ざしているスポーツであり、お互いが尊重しあった中で釣場の環境を守って行きたいものだ。
釣り人の姿は豊田橋にもなかった。 今日はYasu師に最初に釣ってもらいそのあとを私が釣る、と言うパターン。えぐれた対岸が良い感じのプールを作っている。少し上には瀬が続き、なんとも胸躍るポイントであり、実績も豊富な豊田橋上。対岸にライズを見つけた。しかしこのライズ、たった一度だけで、鱒は移動したのかもしれない。反応した相手は鮭稚魚なのだろうか。だが今日は一匹の鮭稚魚も見てはいない。50mほどの区間を流し終えたYasu師が戻ってきたとき、私は流しきったラインを静かに巻き取っていた。ランニングラインに小さなこぶが出来ていた。解いていたラインに思いがけなくテンションが加わった。ロッドとラインを同時に引いた。鱒のバイブレーションがロッド全体に伝わった。大きく弧を描く7番ロッド。あまったラインをリールに巻きこんだ。なかなか浮かんでこない鱒を岸際へ誘導して見るとなにやら銀色の太い姿。そうこの時期になると群れで川へ入りだすサクラ鱒・・釣ってはいけない鱒なのだが、こればかりはどうしょうもない。使っているリーダーは3X +4X、そう簡単には切れない。堂々と名前と画像を載せられるものではないので一応ここでは「春呼鱒」としておこう(笑)。もちろん私にこの鱒を釣ってやろうなどと言う目的はない、私にとっては虹鱒同様に外道の一種だ。フックをはずして数枚の画像を写して流れに戻っていったが、不思議なことにはがれやすい鱗が一片のかけらも残ってはいなかった。
どんな種類にしろ鱒がいると言う事実は、釣り人のテンションを上げる。程なくしてYasu師のロッドも弧を描く。やり取りの末に上がってきたのは狙っているアメマス56cm、そして連発。その後はお互い何度かのあたりらしき感じはあったもののノーヒット、次のポイントへ下ることにした。
鮭の棚場付近は人気ポイントだけに、いくら人の少ない土曜日とはいえ、釣り人はいるだろうと言うことで、今日は対岸からのアプローチをすることにした。今日の鱒は流れの早い川の中ほどでヒットすると二人が思ったことも理由だ。このポイントは深くて重く早い流れが続いている。石積の棚場跡から上流30mがメインとなる。ここはダブルハンドが適しているポイントだろう。シングルではこの太い流れを腰までウェーディングしなければならない。
棚場跡まで15m付近でドロッパーにしたソフトハックルに鱒がヒットした。派手なジャンプで一瞬フックが外れたのだと思う。重い流れと太い鱒と胸鰭付近にかかったリードフライ。しばしの抵抗もむなしくYasu師が出してくれたネットに収まった。後志利別川の美形ジャスト50cm。毎年この時期、この鱒に会うためにここへ通っている。海の鱒と遜色ない完璧な魚体はまさに砲弾。川の優劣をつけるつもりはないが、この時期釣れる完璧なボディーのアメマスはこの川にいると私は思っている。
残念ながらこのポイントには先行者がいたためか反応はこの一度だけだった。そして遅い朝食をはさんで最後のポイント真駒内川との合流点から少し下の釣場へ向かった。私がこの川で最初に完璧なアメマスと出会えた場所だ。岸際を河口へ下る鮭稚魚を飽食していたアメマスの群れはボイルを繰り返していた。道路沿いから見ても大きさは容易に判断できた。50cmをアベレージとしたアメマスを連続してヒットした腕は数日間、筋肉痛だった。海で使っていた8番ロッドを使ってのファイトでも容易にランディングは出来なかった。私にこの思い出がある限る、この釣場からは心は離せないのだ。
残念ながらここでは私には当たりと、追いが確認できただけで7番ロッドを締め付けることはなかった。しかしYasu師のロッドにはこれまた、春呼鱒62cmがヒットしてスマートランディング、スマートリリース。これが海なら間違いなく「ご馳走様」でした(笑)。川や湖の鱒は釣ってリリースして楽しむものだ、と私は思っている。
帰りがけに寄った島牧コベチャナイはこの一帯で唯一釣りをする気になれない波が出ていた。今日の釣はこれで終わりとした。
気温0度、水温8度
使用ロッド Orvis HLS 9F 7番 4P
使用ライン ST8T2
リーダーティペット 9f3X+4X5f
フライ オリジナルビーズヘッドマラブーオリーブ#10、12
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